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天天好時光

李春天の春

中国の紅白とも言われる、旧暦の大みそかに放送される「春節聯歓晩会」。

この中の演目で、趙本山と宋丹丹扮する老夫婦のコントは人気が高く、

NHK中国語会話の中でも取り上げられたほど。

宋丹丹は中国人でも喜劇役者だと言う人がいるが、じつはれっきとした女優である。

若いころは老舎原作の映画「月牙児」(三日月)で主演。

生活のために売春婦になってしまう母を嫌悪しつつも、

自分も結局母と同じ道をたどってしまう娘の役を好演。

この映画を見たときは、あの宋丹丹が、と思うくらいかわいらしかった。

最近上海東方テレビで放送が始まったドラマ「李春天的春天」(李春天の春)では

今中国でも流行?になっている〔剩女〕(行き遅れた女性)の主人公を彼女が演じている。

このドラマは始まったばかりでどんな結末になるのか分からないけど、けっこうおもしろい。

北京を舞台にしているようで、セリフもごく標準的な共通語で話されている。

ただし、ときおり北京語も出てくる。

たとえば〔倍儿〕(すごく、とても)とか。

こういうのも「華流」の仲間に入れてもよいと思うのだが。

そうすれば中国大陸の事情もすこしはわかるようになると思う。



社会人の学生さんと話していて、

中国では日本流は通用しない、ということを強く主張した。

ある日系スーパーが中国でオープンさせるとき、

当日になっても工事が終わっていないテナントがある。

日本人の責任者はあわてふためくが、中国人はあっけらかんとしている。

間に合わないものは間に合わないと。

だったらそこだけシャッターして「いついつオープン」とでも書いとけばいいじゃないかと。

お客もこれに対してなんらクレームを入れることはしない。

中国ではこれが当たり前なのだ。

上海万博のときだって、オープンしてもまだできていないパビリオンがあったではないか。

日本人にとっては「非常識」だと思うかもしれない。

しかし中国は中国。日本ではない。

マスコミの中国報道はやたらと日本を基準にし、

ややもすれば「上から目線」になりがちだ。

マスコミはうわべだけの報道しかしない。

なぜこういうことが起こるのか、

については考えない。

中国人の先生と話していたら、

「日本も一党独裁だったら、もっとスピーディーに原発問題を解決できたんじゃないの?」

と言われてしまった。

わたしは日本は「一党独裁」である必要はないが、

国会議員たちがみんなで足の引っ張り合いをしているのを見ると、

こう言われてしまうのも無理はないと思った。

なんで日本ってサッカーのときは「一丸となる」んだけど、

もっともっと大事な問題のときには「一丸になれない」のか?

まあそれぞれ利害関係とか既得権益とか、

しがらみにがんじがらめになっているから無理もないか。

書いててむなしくなってきましたね。
by pangxie | 2011-07-30 23:25
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