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天天好時光

概説書

つぎの引用は、果たしてどの国を指しているのであろうか。

「同性愛者と女性に対しては差別的言辞を吐いてもよいと信じ、解放の言説を侮蔑し、資産家とセレブを尊敬すべきと信じている人間が国民の半数以上を占める劣等民族の国」

これは、積読のなかからアットランダムに選り抜き、睡眠薬代わりとして寝る前に読もうとして開いた、理論を解説した本の「はじめに」に書いてあったもの。思わず笑ってしまった。

理論書はとてつもなく難解である。私は、それらを読もうとするときに、相当の勇気と決心を要する。思い切って1冊読了しても、果たして私の理解が正確なものなのか(もともと正確な読解などありえない。書かれたものが読者を獲得した以上、読者のさまざまな解釈があって然るべきである。これは文学作品であろうと理論書であろうと同じこと。)、どうしても不安に感じてしまう。だから、ついついかような概説書を買ってしまい、その他の読者、わけてもプロの読者の理解や反応を確認したくなる。

それに、概説書の多く出版されている今では、○○(という概説書)経由で◇◇(という理論書ないし理論家)を読んだ、などという、私のような横着者が、どんどん出てくるに違いない。
by pangxie | 2007-03-28 15:28
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